こんなこともあるんだ

世の中にブログは山ほどあるが、私のブログのようなあまりアクセスの多くないブログを除けば、たいていのブログに常連のコメンテーターがいる。それなりのアクセス数があるということは、よく訪れる人(いわゆる常連さん)もそれなりにいるということだし、その中には多くのコメントを残してくれる人がいるということであろう。常連のコメンテーターは当然に常連読者の一人であるから、ブログ主と同レベルかそれ以下の人の場合が多い。レベルの低いブログを好んで見る人は少ないだろうから、当然にそうなるのだろう。もっとも当ブログのように「ブログ主のレベルが著しく低いにもかかわらず常連読者や常連コメンテーターのレベルが著しく高いブログ」も存在するが。って、自慢すんなやおっさん。
従って、誰かが自分のブログで間抜けな記事を書いた場合、常連コメンテーターからの指摘は期待できない場合が多い。指摘できるレベルの人は常連読者にならないからだ。だから、飛び込みで間抜けさを指摘してくれる親切なコメンテーターがいなかった場合、その間抜けな記事に常連コメンテーターからの間抜けコメントがついて、さらにその常連コメンテーターがブロガーだった場合、自分のブログにも同趣旨の間抜けな記事を書いたりして、間抜けな言論の輪を広げてしまうことが起きる。早い話が「類は友を呼ぶ現象」である。
さて、光市事件弁護団への不適切な批判を行っているページについて、その後に立てられたエントリーにどのようなものがあるか見回っていたら、面白いエントリーを見つけた。ちゃんちゃんさんのブログである。ちゃんちゃんさんのブログでは光市事件弁護団への不適切な批判のエントリーが複数立てられており、それらも例に漏れず類は友を呼ぶ現象を引き起こしていた。
たとえば5月25日に山口県光市母子殺害:差し戻し控訴審始まるというエントリーを立てているのだが、内容は見ての通り、マスコミの「弁護団死刑廃止論にこの裁判を利用している」という根拠ない(というか事実に反する)報道を無邪気に信じ込んでいたりして、まあ電波飛ばしまくりのトンデモエントリーである。そしてそれに対して回線問屋さんという方が同ブログの初コメントで、「同感」というトンデモ支持コメントを載せた。さらに回線問屋さんは自身のブログで遺族の気持ちというエントリーを立て、それに対してちゃんちゃんさんが「殺してやりたいですよね」という電波コメントを書き、さらに回線問屋さんもそれを支持するコメントを書いた。そしてちゃんちゃんさんが自身のブログで山口県母子殺害事件差し戻し控訴審第5〜7回公判というトンデモエントリーを立てたと思ったら、回線問屋さんがまたまた電波コメントを書き込んだ。見事な「類は友を呼ぶ現象」である。
これだけならよくある話、というかもっとひどいものもいくらでもあるのでたいしたことではないのだが、ちゃんちゃんさんの12月18日のエントリー橋下弁護士が”逆”懲戒請求を受ける(どうでもいいが、左二重引用符の向きが逆だ)のコメント欄を見て驚いた。エントリー本体自体は、今までと同じく電波系のトンデモエントリーであり、特に触れるところはない。そして、このエントリーのコメント欄に同エントリーの不適切さを指摘する書き込みがあった。
電波系のエントリーに、その不適切さを指摘するコメントが書かれるのは普通のことであるが、書いたのはユージさんという方で、なんと同ブログの常連読者なのである。ユージさんも刑事司法の分野には余り詳しくないらしく、ところどころ用語を間違っていたりちゃんちゃんさんのトンデモ部分を指摘できないでいたりするが、しかし大筋は理解できる。いわゆる「まともな指摘」である。見事に類が友を呼んでいない。彼のような読者はブログ主にとって宝だ。ちゃんちゃんさんのような人間にとっては特に。自分のトンデモ説を支持してくれるレベルの低い人をないがしろにせよと言うわけではないが、彼のような読者をちゃんちゃんさんは大事にすべきだろう。


…本当に、自分の言論の間抜けさを指摘してくれる人は宝だ。