看板に偽りあり

今日も他人のブログからネタを引っ張ってきた。NATROMさんのブログである。NATROMさんのブログにトゲアリトゲナシトゲトゲという虫が紹介されていて、NATROMさんも「トゲがあるのかないのか分からない。」と書かれているが、さもありなみん。そもそもこの虫の名前の元となったトゲナシトゲトゲが看板に偽りありなのだが、世の中にはこのように矛盾した名前を持つ生き物は多数存在する。
たとえばフクロアリクイという動物がいるが、こいつは何かフクロを持っているわけではないし、アリクイ科でもない。このフクロアリクイという名前、フクロのあるアリクイではなくアリクイに似ている有袋類という意味なのである。有袋類に一次的な名前がついている種は少ない。カンガルーやコアラなど極一部だ。それ以外はフクロ何々という具合に「何々に似ている有袋類」という意味の名前がついている。猫に似ているフクロネコ、狼に似ているフクロオオカミ、麹に似ているフクロコウジ、野鼠に似ているフクロノネズミなどである。これらは有袋類であるからフクロ何々と付いているだけであり、有袋類には育児袋を持たないものもいるから実態と合わない名前になってしまう。鵜に似ている有袋類のフクロウなど、実は卵生である。
といってもこれは彼らの責任ではない。そもそも有袋類にフクロ何々という名前が付いているのは我々人類が有胎盤類だからに過ぎないであろう。仮に我々人類が有袋類であったなら、有袋類の方に普通の名前が付き有胎盤類の方にはフクロナシ何々という名前が付いていたはずだ。フクロオオカミはただの狼になり、狼の方がフクロナシオオカミと呼ばれていただろう。となるとフクロテナガザルはフクロナシフクロテナガザルとなって、フクロがあるのかないのか分からない。
さて世の中を見渡してみると、このような看板に偽りありの名前は動物の名前に限らず多い。新幹線ひかり号は秒速30万キロで走るわけではないし中国地方は日本にある。餓狼伝説のブルービッグボーナスはどう考えてもレギュラーボーナスだしサツのイヌと呼ばれる存在が本当に警察犬であることはまれである。いままでなぜがこのようなウソ名称は普通に受け入れられていたようだが、本当にこれでいいのだろうか。ウソをつくのは一般的にはいけないことである。このようなウソデタラメの類は世の中からどんどん排除していくべきだろう。
というわけで、私は今日から世の中からウソデタラメを排除していこう運動を起こすことにした。手始めにそうだな、このブログの抹消から始めるか。