北京五輪柔道1

北京五輪、日本選手のメダル第一号は柔道女子48kg級の谷選手でした。残念ながら金とはなりませんでしたが、しかし立派な成績です。
しかし、男子60kg級で優勝した韓国の崔敏浩選手、すごいですね。オール一本勝ちで金メダルです。お互いさしたる技の出ないまま指導ポイントのみで決まってしまう試合もある中、まさに柔道という試合を見せていただきました。負けたオーストリアのパイシャー選手も格好よかったです。
それにしても、柔道の試合で篠原さんの解説を聞いて意外に思ったところがありました。準決勝のDragin選手とパイシャー選手の試合なんですけど、パイシャー選手が僅かにポイントリードして残り数秒で、パイシャー選手が押さえ込みに入ります。そして押さえ込みの間に時間がなくなります。残り時間が0になっても押さえ込みの間は試合は続きます。つまり押さえ込みが解けるか一本取るか(すでに技ありを取っている場合は技あり取るか)した時点で試合終了です。そのためポイントリードされている側が押さえ込まれている場合、その押さえ込みを解いても勝ちはありません。つまり押さえ込み中に時間がなくなった時点でDragin選手の負けが確定してしまったことになります。
そのため、Dragin選手は時間がなくなってすぐ、まいったをしました。もしDragin選手がリードしている側だったら、必死で解きにいったことでしょう。相手の押さえ込みが自分のポイントを上回るまでの間に解けば、逆に自分の勝ちが確定します。
さてそのDragin選手のまいったについて、解説の篠原さんが「僕たちとは違いますね」という旨の解説をしていたのが意外でした。私的にはすでに負けが確定している、事実上負けというレベルでなくルール上負けが確定している場面でまいったをするのになんの違和感もなかったんですが、日本柔道はそういう考えではないのですね。負けが確定しているのに認めないのは相手に失礼という感じもしますが、むしろ形式上とはいえ試合が続いているのにやめてしまうことの方が失礼という考えなのでしょう。


今日は女子52kg級と男子66kg級で、それぞれ中村選手と内柴選手が出場します。頑張ってほしいものです。