妊婦のたらい回し

この前、奈良で妊婦の救急搬送のたらい回し(*1)がマスコミで取り上げられたばかりだか、今年の五月、千葉県でも同じことがあったらしい。県内で受け入れ病院がなく、他県まで搬送したあたりまで同じである。
千葉県は、奈良のような僻地ではない。米国でいえばノースダコダ州にあたると某国の国王陛下も言っている。にもかかわらずこの有様である。
今回、搬送先がなかなか見つからなかった理由の一つに、妊婦は救急車を呼ぶ事態になるまで一度も産婦人科を受診したことがなかった、というのがあるらしい。これが妊婦自身の判断によるものなら、妊婦自身になにがあろうとただの自業自得なのだか、かわいそうなのはお腹の赤ちゃんである。
どんな事情があったのかは知らないが(*2)、赤ちゃんの命にかかわることなのだから、妊娠が判明した時点できちんと産婦人科を受診しておくべきだったと思う。

(*1)…どの病院も余力がなく救急患者を診られないため、搬送できない状態になることを指すマスコミ用語。一般用語とは意味が異なるので注意。(民明書房刊「男どアホウ広辞苑」)

(*2)…実は一部地域で話題になっている「産み逃げ」が頭に浮かんだのだが、まさかね。