司法

もうちょっと対応を考えてほしい

去年のプロ野球セントラルリーグのペナントレースは巨人の歴史的大逆転優勝で幕を閉じました。最終的には最終戦を残して優勝が決まったわけですが、展開によっては巨人が全日程を消化しても優勝が決まらない事態もありえました。巨人が全日程を終了して阪神…

また陰謀論が出てくるのかな?

国籍法改正案まとめWIKIというページがある。「まとめWIKI」と名前が付いているが、中身は電波系そのものである。ここに『最高裁判事への「弾劾裁判の訴追請求」など』というページがあって、そこに以下の記述がある。 http://www19.atwiki.jp/kokuseki/page…

確定有罪の原則

刑事裁判において、被告人は有罪判決が確定するまでは無罪の推定を受けるわけですが、これはもちろん我々部外者が新聞記事等からなんらかの推測を行なうことを妨げるものではありません。新聞やテレビで報道された事実から、特定の事件を犯罪であると推測し…

無罪の推定と有罪の立証

刑事裁判の原則に「推定無罪の原則」というのがあります。ここでいう「推定」とは「反対の証明がない限りその通りとして扱う」という意味であり、「無罪と推定する」というのは「有罪の証明がない限り無罪として扱う」という意味になります。 この「有罪の証…

福島事件と光市事件を比較してみる

福島大野病院事件のネット上での意見を見回っていたら、次のコメントが目に留まりました。はてな匿名ダイアリーのブックマークコメントなんですが http://b.hatena.ne.jp/entry/http://anond.hatelabo.jp/20080820212803 2008年08月21日 kurotokage 医療, 社…

人質司法

福島大野病院事件の加藤医師の無罪が無事確定しました。 経済、株価、ビジネス、政治のニュース:日経電子版 福島県大熊町の県立大野病院で2004年、帝王切開で出産した女性=当時(29)=が死亡した事故で、業務上過失致死などの罪に問われた産婦人科医加藤克…

医療行為についての刑事免責

ネタが何も思いつかないのに加えて多忙のためブログ更新が大分滞っています。ネタに困った時は他人のブログからネタを引っ張ってくるのが当ブログのスタンスなので、今日はNATROMさんの日記からネタを引っ張ってきました。 2008-07-19 医療行為に対する刑事…

梯子はうまく外せたのか?

こんなニュースがありました。 <大阪弁護士会>ベテラン国選を懲戒 否認事件で「手抜き」 起訴事実を否認した被告の弁護を受任しながら、検察側の証拠にすべて同意するなどの「手抜き弁護」で被告の権利を損なったとして、大阪弁護士会が竹内勤弁護士(79…

逮捕の要件

グリーンピースジャパン(以下GPJ)から逮捕者が出たことについて、ネット上で様々な意見が出ていますが、その中に逮捕の要件についてご存じない方が若干おられるように見受けられます。以下は逮捕に対するGPJ星川淳事務局長らの会見についての報道なの…

グリーンピースジャパンの二人逮捕

前に西濃運輸から荷物を盗み出した自称環境保護団体グリーンピースジャパン(以下GPJ)の二人が逮捕されたそうです。 http://www.asahi.com/national/update/0620/TKY200806200036.html 環境NGOグリーンピース・ジャパンが、調査捕鯨船が捕った鯨肉入り…

渋谷妹殺害事件

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080512-00000049-mai-soci 公判では、勇貴被告の精神鑑定をした医師が「殺害時は善悪を判断することが著しく困難な心神耗弱、遺体損壊時は刑事責任を問えない心神喪失だった」と報告しており、判決が刑事責任能力をどう…

光市事件差し戻し審の判断について

4月24日のエントリーにt_keiさんからトラックバックを頂きました。 「セレモニーとしての刑事裁判」に寄せられた批判について - 諸悪莫作 その中で私の発言に対して以下のように触れられています。 「セレモニーとしての刑事裁判」に寄せられた批判につい…

これまた興味深い

刑事弁護人の役割について、これまた興味深いエントリーを立てているブログがありました。 弁護士の職務ってなんなの? - novtan別館 興味深いのは以下。 弁護士の職務ってなんなの? - novtan別館 元少年(このいいかた変だよね?)が真実として語ったんだか…

いい意味で興味深い

光市母子殺害事件の差し戻し審判決について意見を述べている以下のブログの内容が非常に興味深い。いい意味で。 http://blog.kansai.com/kiseki7asagi/823 この方、過去に弁護団に対してさんざん根拠レスな罵詈雑言を放っていた方なのだが、内容の妥当性はと…

その後のエントリー

以前紹介したいろいろなブログで、光市事件判決をどのように取り上げているか見てみました。まったく触れていないブログが多かったり、南雲研究室が速報しか載せていなかったりと、意見が聞けずに残念なところもありましたが、「ちゃんちゃんのたわごと」「…

\(^o^)/オワタ度チェック

安田弁護士の強制執行妨害事件に関するYahoo!ニュースのコメント欄のレベルの低さにびっくりしていたら、tikani_nemuru_Mさんに「mixiはもっとヒデエ」と教えて頂きました。で、そのmixiの記事を読んでみまして、まあなんといいますか、まさか「2chってレベ…

正論ではあるんだけど…

光市母子殺害事件の差し戻し審で、被告人の新供述が不合理・不自然と判断され、厳しい判決を受けることになったんですが、それに対して以下の意見があります。 セレモニーとしての刑事裁判 - 諸悪莫作 事実認定を争うことをもって「反省謝罪の態度とは程遠い…

安田弁護士に逆転有罪判決

http://www.asahi.com/national/update/0423/TKY200804230140.html 山口県光市で起きた母子殺害事件で被告の主任弁護人を務めた弁護士の安田好弘被告(60)が、98年に強制執行妨害罪で起訴された事件の控訴審で、東京高裁(池田耕平裁判長)は23日、一…

判決下る

光市母子殺害事件の差し戻し審ですが、死刑判決となりました。 当時18歳に死刑判決=回避する事情なし−光市母子殺害差し戻し審・広島高裁(時事通信) 山口県光市で1999年に起きた母子殺害事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死などの罪に問われた当時18…

トンデモに嵌らないために

トンデモさんの特徴 彼は自分を天才と考える。 彼は自分のなかまたちを、例外なしに無学な愚か者みなす。彼以外の人はすべてピント外れである。自分の敵をまぬけ、不正直、あるいは他のいやしい動機をもっていると非難し、侮辱する。もし敵が彼を無視するな…

自分を過大評価する人

いわゆるトンデモさんについて書かれた面白いブログをみつけた。 無知を武器にバンザイアタックする人たち−CloseToTheWall 皆最初は素人で、調べ方も、調べた情報をどうすればいいのかも分からないものなのは当然だと思います。ですが、一部の人はなぜかそこ…

相変わらずすごいな

光市母子殺害事件の判決公判も近づいてきたところで、刑ま御三家の一人南雲しのぶさんが自身のブログで2つほどエントリーを立てた。 あれから9年の歳月が(山口県光市母子殺害事件考) 弁護士の懲戒って(山口県光市母子殺害事件考) なんというか、相変わ…

当たるも八卦当たらぬもはっけよいのこったのこった

占い師になるのにはなんの資格も要らないので、それで食っていけるかどうかはともかく、なろうと思えば誰でもなれます。私もこのブログで以前にちょっとした占いをしたのですが、当たるも八卦、当たらぬも八卦のその占いの結果が出る日が近づいてきています…

法律における都市伝説2

tikani_nemuru_Mさんの3月29日のエントリー「八百屋お七と少年法」に以下のブログが紹介されていまして 真実を理解できない衆愚を導く為に!! − 少年法の改正は不十分だし、重罪犯については一般刑を適用するべき tikani_nemuru_Mさんの紹介の仕方につい…

国民が声を上げないとどうしようもないのだが

多くの医師が不当逮捕、不当起訴だと糾弾している福島大野病院事件公判はすでに論告が終わっている。内容は以下のページで確認できるので確認していただきたい。 ロハス・メディカル − 福島県立大野病院事件論告求刑公判(1) 周産期医療の崩壊をくい止める…

故意犯処罰の原則

以前より当ブログで取り上げている刑まさんの一人、南雲さんがまたトンデモエントリーを立ち上げた。 「誰でもよかった」のか − 南雲研究室 私は常々、人を死なせてしまったら、故意であれ過失であれ、一人であれ複数であれ、精神疾患の有無にも関わり無く「…

福島事件も論告求刑までいったけど…

犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律(平成十九年法律第九十五号)で被害者等(以下、単に被害者)の刑事司法参加がかなり拡充されました。この法律自体には私は反対の立場です。反対する理由は、刑事裁判の目的を阻害…

糺問主義の克服は簡単な話じゃない

前回のエントリーで紹介した意見について、なんといいますか突っ込みどころ満載の意見なんですが、意見そのものへの突っ込みはちょっと保留して、なぜこんな意見が出てくるのかを考察してみたいと思います。元の意見が意見だけに、考察というより単なる占い…

糺問主義と弾劾主義

世の中には「目的のためには手段を選ばない」人がたくさんいるが、これらの人たちは刑事訴訟法学とは無縁である。つまり、これらの人たちには刑事訴訟法を学ぶ資格がない。われわれは、刑事訴訟法を学ぶことは「目的のために手段を選ぶこと」であることをま…

薬物の自己摂取による心神喪失

こんな記事がありました。 覚せい剤使用で心神喪失、強盗など無罪に 岐阜地裁(asahi.com) 覚せい剤所持・使用や不法残留、強盗致傷など10罪に問われたイラン国籍、名古屋市千種区上野、塗装工ジャムシッド・モハマディ被告(34)の判決公判が17日、岐…